未経験から現場で活躍できる技術者へ、15年の経験が教える実践的スキル。
基礎理解

【建設現場入門⑥】建設現場の1日 – 実際の業務の流れと成長のコツ

akihiro.1.10.hr@gmail.com

建設現場の1日ってどんな感じ?何時に出社して、どんな業務をするの?

建設現場未経験の方向けに、実際の1日のスケジュールと、それぞれの業務の意味・成長につながるポイントを詳しく解説します。

建設現場の1日のスケジュール

7:30 出社・準備

到着後にやること。

  • 事務所到着、着替え
  • 今日の予定確認
  • 朝礼の準備

成長のポイント
早朝の準備時間を有効活用し、1日の戦略(段取り)を立てる習慣をつけましょう。

8:00 朝礼

朝礼であなたがすること

  • ラジオ体操準備
  • 司会進行
  • 確認、共有事項の発表(行事、搬入出予定、立入禁止など)
  • 安全コール

朝礼のポイント
ルーティン業務だが、その日の「取り合い作業」を周知徹底する大切な時間。自身を持って発表できるように作業の流れや注意事項はしっかり把握する必要があります。

8:30 新規入場教育

新規入場者教育とは、初めて現場に入る職人さんへの法的に必要な安全教育のことです。

あなたがやること

  • 教育資料の準備(資料もしくは動画)
  • 教育資料の内容の説明(動画の補足も含め)
  • 新規入場者アンケート、送り出し教育報告書のチェックと回収
  • 持ち込み機械の点検表チェックとステッカーの配布及び帳簿記録

ポイント
一般的なルールに加えて、その現場特有のルールもきちんと分かるように伝える必要があります。
特に近隣住民との約束事など、工事運営に直接関わる重要な情報はしっかり伝えましょう。

9:00 自分の業務時間

配属初期の主な業務

基本業務(初期)

  • 安全日誌の作成、管理
  • 工事写真の撮影、管理
  • 担当工事の品質チェックと記録
  • 日常的な安全パトロールと是正指示
  • コンクリートなど工事資材の数量拾い(計算)
  • 簡単な図面修正
  • PCを使った事務作業

経験を積んだ後の業務

  • 品質検査の実施
  • 工程調整の打ち合わせ、反映
  • 協力業者との工事前打合せ、現場立会
  • 図面チェック

11:30 職長打ち合わせ

職長打ち合わせとは、各専門工事の責任者(職長)と毎日実施する明日以降の工事の調整のことです。

打ち合わせの内容

  • 本日の午後からの作業に関する変更事項確認
  • 明日の作業人員と作業内容の確認
  • 明日の作業に関わる車両、重機、取合いの確認
  • 工程表と比較した進捗確認とリカバリー
  • 明日の行事や注意事項の確認

打合せであなたがやること

  • 開始前に使用する資料などは準備しておく
  • 事前に確認できる内容(明日の人員や車両など)はヒアリングをしておく
  • ホワイトボードなどを利用する場合はペンなどのチェック
  • 司会進行

職長打合せのポイント
明日の作業がスムーズに行くかどうかを決める非常に重要な会議です。行き当たりばったりではなく、しっかりと準備とシミュレーションをしておきましょう。

また、司会進行や発言をする際は自身を持って大きな声ではっきりと伝えましょう。
声が小さいと自信がないように感じられ、聞いている職長さんも不安になります。

12:00-13:00 お昼休憩

仕出し弁当を注文することが多く、弁当屋さんの選定や注文も若手がやることが多いです。
事務員さんがいる場合は注文や集金の管理はやってくれます。お弁当の代金は月末にまとめて支払います。

ポイント
お昼休憩はゆっくりできる数少ないタイミングです。楽しんでください。
食事を早々に済ませて、お昼寝をする人が多くいます。
また、仕出し弁当の代金の管理は適当にやるとトラブルになるので慎重に管理しましょう。

13:00 昼礼

昼礼であなたがやること

  • 午後からの作業変更に関する周知
  • 安全コール

13:15 午後の業務時間

午後の主な業務

進捗管理

  • 午前中の工事進捗確認(工程表と比較し問題ないか)
  • 品質チェック
  • 問題点の記録・報告

調整・準備業務

  • 材料発注・手配
  • 翌日の準備
  • 関係者との調整
  • 図面・資料の確認

午後業務のポイント
午前の結果を受けて、翌日以降の計画調整が重要になります。

16:00 現場戸締まりの準備

戸締まり準備の重要性
1日の作業を安全に終了し、現場を保安するための重要業務です。

戸締まりの目線で見回り

  • 工具や資材の整理整頓、作業通路確保の確認
  • 明日の工事に支障がないか確認しながら見回る
  • 火災にならないよう火気の始末確認(溶接、切断作業の消化)
  • 盗難防止の観点での戸締まりチェック
  • 夜間、第三者災害が発生しないように現場の周りもチェック

職人さんへの声かけ

  • 作業完了の確認
  • 明日の作業予定の確認
  • 工具・材料の片付け依頼
  • お疲れ様の挨拶

17:00 現場の戸締まり確認

最終確認であなたがやること

セキュリティチェック

  • ゲートの施錠確認
  • 現場の消灯確認
  • 事務所の戸締まり
  • セキュリティシステムの設定

記録・報告

  • 戸締まり完了の記録
  • 安全日誌など1日の業務報告準備

17:30-18:00 帰宅

残業について

  • 現場所長の許可が必要(残業代が発生するため)
  • 緊急性の高い業務に限定

残業時に実施している業務
日中に業務が完了することが望ましいですが、定時内に終わらなければ残業をします。
日中は現場に出ることが多いので、書類関係など事務作業を残業時間で対応することが多い傾向にあります。

ただし、段取りよく1日を過ごせば残業時間も減らすことができ、自分の時間を確保しやすくなります。(朝の準備はとても大切!)

配属初期の業務の特徴と成長に向けて

なぜ「雑用」から始まるのか?

3つの理由

  1. 経験不足による技術的判断が困難
  2. 現場全体の流れの理解が必要
  3. 基本的なルーティーン業務の習得

「雑用」の本当の価値

現場運営において絶対的に必要なルーティーン業務

  • 全員が関わる業務(KY用紙管理など)
  • 法的に必要な業務(新規入場教育など)
  • 安全に直結する業務(戸締まり確認など)

将来への投資としての意味

  • 技術的な判断を伴う高度な仕事をするための基礎
  • 職人さんの実際の作業内容や苦労を知る機会
  • 現場の細かい仕事の理解

雑用を完璧にこなす意味

職人さんとの信頼関係構築

将来的に技術的な判断をする際、一緒に働く人の気持ちを理解していなければどうなるでしょうか。

  • 的外れな会話になる
  • 的外れな判断になる
  • 実際に働く人の気持ちを理解していない判断になる

ポイント

雑用は誰でもできる仕事です。
でも、完璧にできるひとはとても少ないです。
「面倒」という感情が先行し、適当に済ませることが多いからです。

ただ、先程も説明したように将来責任の伴う判断をする際、現場で働く職人さんの気持ちが分からなければまともな判断はできません。
「雑用」を完ぺきにこなすことは今からできる将来への投資であり、自分と他の若手との差別化につながることなのです。

適当にこなすのではなく、しっかり意味を考えて本質を理解しましょう。大きく成長するヒントが沢山眠っている仕事です。

あなたへの期待

雑用も含め、誰でもできるが誰も完璧にはできていない基本的な業務を本気でやってみてください。

実践のポイント

  1. 意味や目的を考えながら実行
  • なぜこの業務が必要なのか?
  • 誰のためになるのか?
  • どうすればより良くできるか?
  1. なぜこの業務が必要なのかを理解
  • 法的な根拠は何か?
  • 安全上の意味は何か?
  • 全体最適への貢献は何か?
  • 何につながる仕事なのか?
  • この仕事を進めた先に誰が助かるのか?
  1. 改善点があれば提案
  • もっと効率的な方法はないか?
  • 安全性を高める方法はないか?
  • 品質向上につながる工夫はないか?
  • このやり方で関係者は喜んでくれるか?
  1. 職人さんの立場で考える
  • 職人さんにとってわかりやすいか?
  • 作業効率への影響はどうか?
  • 安全性は十分確保されているか?

期待される成果

一緒に働く人から「現場のことをちゃんと理解している」と言われる人材になれると思います。
人は自分のことを理解してくれるという感情を結構重要視します。

現場ごとの違いを学習機会に

多様性の理解

今回紹介したのは基本的なパターンです。

  • 実際には現場ごとに流れも多少違う
  • 現場所長の考え方によって細かいところは様々
  • 工事の種類(新築・改修・土木など)による違いもある

学習機会として活用

いろいろな現場を経験して、

「これはいい!」と思う運用を見つける
「運用がうまい!」と感じる方法を盗む
あなたが理想とする現場運営のスタイルを発見

最も大切な「会話」

建設現場での会話の重要性

何度も言いますが、建設現場で最も大切なのは「会話」です。

現場での1日を通じて大切なこと

1. 会話を通していろいろな情報を集める

  • 朝礼での情報収集
  • 職人さんからの現場情報
  • 職長会議での課題共有

2. 会話を通して情報を共有する

  • 昼礼での進捗報告
  • 安全情報の周知
  • 変更事項の伝達

3. 会話を通して価値を提供する

  • 的確な指示出し
  • 様々な問題解決のサポート
  • 人間同士の感情の調整(かなり重要!)

4. 会話を通して信頼関係を築く

  • 日常的なコミュニケーション
  • 相互理解の促進
  • チームワークの向上

まとめ

現場ライフを楽しむために

  • 毎日の業務の意味を理解する
  • 職人さんとの関係を大切にする
  • 常に学ぶ姿勢を持つ
  • 自分の成長を実感する

最終メッセージ

会話を通していろいろな情報を集め、共有し、現場ライフを楽しんでください。

すべての業務には意味があり、すべての経験があなたの成長につながります。

一歩一歩、確実に建設技術者として成長していきましょう!

理解度チェック

この動画を見て、以下の質問に答えられますか?

  • 朝礼・昼礼の重要性を説明できる?
  • 新規入場教育の法的位置づけを理解している?
  • なぜ「雑用」が将来への投資になるのか説明できる?
  • 戸締まりで確認すべき5つのポイントを覚えている?

AIあっきーと対話してみよう!
今日1日の業務で学んだことや気づいたことを、具体的にAIあっきーに報告してみてください。

建設現場入門研修 完了!

お疲れ様でした!これで建設現場入門の基礎研修は完了です。

学習した内容の振り返り

  1. 講師自己紹介 – 会話力の重要性
  2. 研修の進め方 – 効果的な学習法
  3. 文章力 – 感謝される人材への基礎
  4. 判断力 – 施工管理の本質
  5. 図面と工程 – 会話力を増幅するツール
  6. 建設現場の1日 – 実際の業務フロー

これからの成長に向けて

毎日続けること

  • 文章を書く(AIあっきーとの対話)
  • 判断の根拠を考える
  • 図面・工程を使った会話を意識
  • 現場の1日1日を大切にする(意味・理由を考える)

あなたの建設現場での活躍を心から応援しています!

ABOUT ME
あっきー
あっきー
建築施工管理15年
建設現場15年の経験を持つ施工管理技術者「あっきー」。RC造建築を中心に数々のプロジェクトを担当後、現在は建設技術者育成の責任者。「図面・工程・会話」を軸に、未経験者が現場で活躍できる実践的な教育を提供しています。
記事URLをコピーしました